ファッション/カルチャーと密接に関わってきた大柴裕介独自の”アイウェア論”を聞く。
OWN(以下、O) 今回のインタビューは、”ファッションと小物”という切り口でお話を聞けたらと思います。自分は大柴さんと遊ぶようになって長いですが、ファッション小物を結構持っているイメージがあるし、お好きですよね?
大柴裕介(以下、Y) 衣類ではないアクセサリーってことですよね。うん、好きです。帽子、眼鏡、時計、全般的に。あと俺の中ではバッグも荷物を入れるものというよりアクセサリー感覚かも。バッグに限らず、小物は一生モノを1つ持ちたいというより、気に入ったものを何個か持っていたいタイプですね。
O それらの小物、アクセサリーはどうやって選んできましたか?
Y 色とか形というよりは、小物単体で選んでいますね。眼鏡だったら、眼鏡そのものが好みかどうか。自分の着る洋服に合うかどうかみたいな視点では選ばないですね。
O それ、結構特殊じゃないですか(笑)?
Y こういう話をしたことがないだけで、みんなそうだと思っていたんだけど(笑)。この服装に合うかどうかよりも、この眼鏡が欲しい、掛けたいっていう気持ちだけで小物は買うかなあ。アクセサリーは単体としての魅力があるかないかだと思っていますね。
O お店で欲しいと思ったものが、自分の家のレパートリーに合うかどうか、とか考えないんですね。
Y そんなこと考えたこと一回もないですね(笑)。
O じゃあ小物を買うときの基準はそのモノ自体が魅力的かどうかだと。洋服もそうですか?
Y あぁ、そうかもしれないです。無意識だけど洋服もそうやって選んでいる気がする。だから自ずと自分の持っている洋服と小物が結果的にマッチするのかもしれませんね。
O ファッションアクセサリー、小物に対して意識を持ち出したのは何歳くらいからですか?
Y 小さい頃から眼鏡を掛けたいって言う願望があって。ただ自分は視力が良かったから掛けられなかったんだけど。だから小学校低学年の時には確実に意識していましたね。
O その頃から眼鏡はお洒落なものとして認識していました?
Y 確実にしていましたね。地元の土地柄もあるかもしれないんだけど、学校に話家(落語家)さんが講演に来てくれたりするんですよ。ああいう人たちが掛けている”THEオッサン的黒縁眼鏡”ってわかりますか? あれが凄く良いなあって思っていたのは記憶にあって。あと死んだじいちゃんが割と洒落た人だったんですよ。特に眼鏡とジーンズにこだわっている人で。日曜日とかに浅草の場外馬券場行って競馬当てたら眼鏡を新調するような洒落っ気のある人だった。俺もたまーにそれに連れて行ってもらっていたから、影響を受けて眼鏡の好みが決まってきたのかもしれません。だから比較的クラシカルなタイプの眼鏡が今でも好きですね。
O なるほど。そこから大人になって自分でも眼鏡ないしはファッション小物を買えるようになりますよね。色々買い集めたりしましたか?
Y しました!でも、何個同じの持ってんの?って言われるくらい似たようなものばっかり(笑)。黒縁が大半。子供の頃に格好良いと思ったものが手元にあります(笑)。
O やっぱり好みは変わらないんですね(笑)。
後編に続く
このインタビューは販売中のOWN 1st Collection LOOK BOOKに掲載されています。紙メディアは衰退の途にあると言われていますが、やはり紙にしかない魅力があると思います。LOOK BOOKには大柴氏とOWNによるMix CDやスペシャルな人選によるコラムの掲載もあるため、是非実物を手に取って欲しいです。
By OWN
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