O MU-TON君はrkemishi君と一緒に制作してみてどうだった?
M 『葉月』を作っていた頃って、1日に16小節仕上げるだけで、「はー、疲れた」って感じだったんです。そんな時期にrkemishiさんに言われたことで印象的だったのが、「俺ですら制作モードのときは毎日リリック書くんだから、お前が毎日書く習慣つけたら物凄いことになるぞ」って言ってくれて。そこから、今のところ毎日書いていますね。曲にするしないに関わらず。今はリリックが超早く書けるようになりました。あとRYKEYさんと出会ったっていうのも自分にとってはデカいです。例えば、人間10のポテンシャルがあるとしたら、俺はいつも3くらいしか出せていなかった。でもRYKEYさんと一緒に制作していたら自動的に10まで上げてくれるんです。あの人のエナジーがそうさせると言うか(笑)。そのペースに慣れてきたこともあってか、凄く早くリリックが書けるようになりましたね。今、rkemishiさんと『葉月』の後編みたいな作品を考えているところなんですけど、次はより良いものを早く書けると思いますね。
r やっぱり、当たり前のことなんですけど、リリック書いてない奴より毎日書いている奴の方がヤバいものが作れるんです。あと、俺の場合は誰かとやるんだったら天才系の人間とやりたいと考えていましたね。GREEN ASSASSIN DOLLARもそうだし、MU-TONもそうだと思うんです。自分には絶対にないものを持っている奴とやりたかった。あと面白いのが、FAT SLIDEをやっていた頃の相方のPEEDOGも1歳下で、MU-TONも1歳下なので、1コ下にゆかりがあるのかも(笑)。
M 俺はrkemishiさんの生活スタイル自体もリスペクトしていますよ。ヒマな時間を作らないように生活しているというか。それは俺には絶対マネできないことなので、超リスペクトっす。
r 暇って怖くない?俺はヒマだと不安になっちゃうタイプからさ(笑)。
O ちなみに今回のアルバムはユニットになるの?
r …どうなんだろう。YGとMOZZYに同じ質問したいっすね(笑)。
M (笑)。
O 2人って普段も仲が良いよね。
r 一緒にお茶したとか、飯食ったとかって一般的にあることだと思うんですよ。でも、一緒に曲作ったってやっぱり特殊な関係ですよね。俺の場合はDOGMAさんとか漢さんとかもそんな感じだと思っていますよ。MU-TONもRYKEYさんとかそうじゃない?
M あぁ、確かにそうかもしれないですね。曲作る前より作った後の方が仲良くなりますよね。
O ラッパー同士だからこその生まれる関係性とかありそうだよね。ここからファッションの話をしたいんだけど、2人はどんなファッションが好きだった?
r キッズの頃は、Carhartt、ANDSUNS、BackChannel、LRGとかが好きでしたね。
M 俺も丁度LRGって言おうと思ったっすね(笑)。
r あとはとりあえず原宿のRAWDRIPに行って洋服を見たり買ったりしていましたね。当時は雑誌も読んでいて、『Ollie』、『411』、『samurai』をチェックして。
O ストリートブランドが好きだったんだね。MU-TON君は?
M 俺も『Ollie』、『samurai』をチェックしていました。今もですけど、ストリートブランドが好きですね。
r 俺の場合、昔の相方のPEEDOGが当時からお洒落だったから自然と影響を受けていたのかもしれないですね。でも天邪鬼なので、同じ格好しようとは思わなかったですけど。今は自分が好きなブランドがサポートしてくれているので、感謝しています。
O では、2人にとってアイウェアってどんな存在?
r 俺は家ではコンタクトしてないんで、度入りのOWNの眼鏡をガチで毎日使っていますね。サングラスに関しては、LIVEの時も良く掛けますよ。単純に恥ずかしくなくなる。
M ああ、それはめっちゃ分かります。
r 人の目線を感じにくくなるし、自分の目線のことも考えなくて良くなるから重宝しています。あと俺は色眼鏡が好きです。窪塚洋介が掛けているのとか、超格好良いなって思っていました。ただ、色眼鏡は職質されやすい気がする(笑)。カタチ的には丸系が好みです。
M 自分をパッと一番最初に表現できるものってファッションだったり髪型だったりすると思うんですよ。だから遠くから見ても「あれ絶対MU-TONだ」って思われるようなファッションでいたい。呂布カルマさんとかそうですよね。遠くから見ても絶対に分かる見た目だし。自分の内面をどれだけ外側で見せられるかっていうことを、ファッションで表現しているイメージです。あと、自分が格好良いな、って思ったサングラスや眼鏡を掛けているときの方が絶対自分に自信が持てる気がするんですよね。モノとして格好良いと思うサングラスを身に付けた方が絶対的に気分が良いし、格好付けたくなっちゃうモノって良いですよね。
r あとステージ衣装的な考えになっちゃうんですが、最初サングラスを掛けてステージに出て、途中で外すとそれだけで2パターンの見せ方ができるっていう。個人的にはニットキャップの上にサングラスを乗っけるのも好きですね。『葉月』のジャケではOWNの#05を頭に乗っけています。
M 良いサングラスは絶対モチベーションに繋がりますよね。
O ではOWNの立ち上げはどう思った?
r 会社を立ち上げること自体も凄いなって思ったし、眼鏡って大きい会社がやっているイメージがあるから驚きましたよ。あと、洋服作っている人は周りに多いし、自分でも少しやったりもしているんですが、眼鏡を作っている人って他にいない。特に最近は身の周りのモノを知り合いや友達が作っている商品で固めているので、眼鏡も友達がやっているものを着用できるっていうのは単純に嬉しいです。
M OWNは眼鏡、サングラス自体ももちろんそうなんですけど、ロゴとかケースひとつひとつにとても細かなこだわりを感じましたよ。ストリートカルチャーも感じるし。5年後とかには定番アイテムになっていると思いますね。
O 実際にOWNを使ってみてどう?
r 俺はさっきも言いましたけどホント毎日使っています。掛け心地も抜群に良いですよ。て言うか、もし使い心地が悪かったらどうしよう、とも思っていたんですよ(笑)。でも実際に使ってみたらフィット感も良いし、茶色のべっ甲柄とかも高級感あって凄く気に入っています。あと、今までは量販店の安い眼鏡を使っていたんですが、良い眼鏡を持つと眼鏡に対して愛情を持てますよね。大人になった気分になるし大切に使いたくなる。
M 俺は#03のイエローを選んだんですが、自分のイメージカラーが黄色とかゴールドだと思っていて。
r あぁ、確かに黄色のイメージあるわ。
M なので、#03のイエローフレームを見た瞬間にビビッときちゃった感じですね。あと、「これ知り合いが作っている服なんだ、格好良いでしょ」ってよくある話だと思うんです。だけど「このイカしてる眼鏡、知り合いが作っているんだよ」って言える人って限られているとも思うんです。それ自体がもう超アツいですよね。サングラスもそうなんですが、ネックレスとか小物類ってファッションで凄く大事なものだと思っているんで。
r 長く使える、長く使いたいって思えるモノだよね。あと、owlsのリリパのタイトルをPEEDOGと考えて、「O.W.N.」にしたんですよ。ホント偶然なんですけど、そう言うところもシンパシー感じますね。他人の気がしない(笑)。
O 確かにそうだよね(笑)。じゃあ、OWNの眼鏡/サングラスはどんなファッションに合わて使ってる?
r 俺は度入りの方は家で使っているんで、Carharttのベロアのセットアップに合わせて使っていますね。サングラスはやっぱりニットキャップに乗せるスタイルが好きです。
M 自分は黄色っぽいものを身に付けるときはそれが一番目立つ様にしたいんです。なので、このサングラスを掛けるときは黒っぽい服装とかにして、サングラスが際立つ格好をするようにしていますね。
O 色々とありがとう!では、最後にそれぞれの今後の動きを教えて。
r 今年はrkemishi名義のソロアルバムと、owlsの3rdアルバムを仕込んでいます。実は両方ともレコーディングは終わっているんで。
O 相変わらずリリースペースが早いね!
r なので、それを良いタイミングで出そうと思っています。他にも制作しているものがあるので、今年は3発くらい作品リリースができると思いますよ。MU-TONともまた作品を出す予定もありますし、皆さんを楽しませたいんで、引き続きチェック宜しくお願いしますって感じです。
M 『葉月』の続編をrkemishiさんと作りつつ、春過ぎにリリース予定のアルバムを今RYKEYさんと作っていますね。
O そのアルバムはRYKEYさんとMU-TON君の連名アルバムになるの?
M 丁度先日その話をRYKEYさんと話をしていたところなんですよ。RYKEYさんが次に出すアルバムに自分が何曲か入ることになったので、今自分が作っている作品は2ndソロアルバムになります。プロデュースがRYKEYさんで、featにも約半分くらいRYKEYさんに参加してもらう予定です。
r MU-TONの2ndアルバムはヤバくなると思いますよ。この間、別件で鎖のスタジオでレコーディングがあったんですよ。で、REC後に色んなラッパーが書いたリリックの走り書きみたいなものがあったので、パラパラ見ていて。その中にクソやべーな!って思ったリリックがあって、ガッデムさんにこのリリック書いたの誰ですか?って聞いたら「それMU-TONだよ」って言われて(笑)。2ndアルバムは、今までのMU-TONにはない面も出しているし、ラッパーとして腹括っているな、って思える仕上がりになっていますよ。俺も楽しみです。
M そう言ってもらえると嬉しいですね。rkemishiさんには引き続きサポートもしてもらうんで宜しくお願いしますっていう感じです。
インタビュー前編はコチラ
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