OWN INTERVIEW CONTENTS Vol.19 CENJU(DOWN NORTH CAMP)

OWN INTERVIEW CONTENTS Vol.19 CENJU(DOWN NORTH CAMP)

OWN(以下、O) まずご自身の自己紹介をお願いします!

CENJU(以下、C) CENJUという名前でラッパーです!DOWN NORTH CAMPです!

O DOWN NORTH CAMP解散したじゃないですか!

C 新生DOWN NORTH CAMPで、メンバーは今のところ俺ひとりなのかな(笑)。

O ソロ活動ってことですか(笑)?

C 何ヶ月か前にJJJと会ったとき、Jと佐々木(KID FRESIONO)の2人の中でDOWN NORTH CAMPを名乗るのが流行ってるって。だったら俺もそこに入れてもらおうかな、と(笑)。

O オリジナルメンバーが逆に入れてもらうんですんね(笑)。

C そうそう(笑)。あとは「方南町shan2」っていう居酒屋の店主をしています。

O では、CENJUさんが居酒屋をスタートさせたキッカケを教えて下さい。

C ずっと前から店をやりたくて。いつかやろうってずっと思ってたんだよね。漠然と20代の頃から。

O そんな前からだったんですね。それは飲食店としてですか?

C そうそう。自分自身も居酒屋が好きで、漠然といつかやりたいなあ、って。俺の婆ちゃんが生きている頃に「このご時世何が起こるか分からないから日銭を稼げる仕事をしなさい」って言っていて。じゃあ商売だな、って思ってた。で、そんなことを考えていた時に、前の仕事がコロナでコケ始めてきて。その会社で俺は経理的な仕事もしていて、銀行とのやりとりも俺が会社の窓口としてやっていたんだよね。

O それが約3年前ですか?

C そうだね。2019年。ちょうどコロナが流行り出した頃。で、その担当だった銀行の人に、新しい仕事として飲食店やろうと思うんですが金貸してくれますかね?って聞いてみたんだ。そしたら「今は国が開業率を上げたがっているから借りやすいですよ」って言われて。じゃあ借りる審査をやってみようと動き出して、お金をしっかり借りることができたからスタートさせた流れなんだよね。

O 何故たこ焼き屋にしたんですか?

C 実はあんまりたこ焼き屋にこだわっていたわけではなくてさ。前の会社で新しい事業をやろうとして知り合った人がレシピとかノウハウを持っていて。その人がこの方南町の物件もセットで提案してくれたんだよね。で、方南町っていうエリアは、俺が26歳から10年間位母親と住んでいたことがあって。

DJ Highschoolと知り合ったのも方南町に住んでいる頃だし、これは縁もゆかりもあり過ぎるぞ、と。地元も近いし、運命的なモノを感じて。

O CENJUさんの地元って下北沢ですよね?

C そう。俺は北沢5丁目で、下北沢と笹塚の間くらい。だから方南町も自転車で行ける距離だから、半分地元的感覚ではあったんだよね。

O そうだったんですね。料理自体は元から好きだったんですか?

C 昔から好きだったね。家でも料理するし調理のバイトもしてた。何かね、料理ってLIVEに近いものがあって。上手くできた時とできない時があるんんだよね(笑)。

O (笑)。

C 今日全然味付けが上手くいかねえな、みたいな日もある。スペイン大使館の総料理長をやっていた知り合いがいて、「料理はアートだから上手くいかないことだってあるよ!」って言ってたよ(笑)。

O なるほど(笑)。

C 人間って、美味いものを食った時も頭を縦に振るんだよ。良い音楽聴いた時も首振るじゃん。そういうのは厨房から見ていて面白いかな。

O いざ方南町っていうエリアでお店を始めてみて、どうでしたか?

C この街の人は凄くハートフルで、良い人しかいない。八百屋さんがBEST PLACEでウチの店のことも良く言ってくれていて。八百屋さんからの口コミで来てくれる人も多くて嬉しかったよ。

O shan2がスタートした頃ってアーティストの方も働いていましたよね?

C BUSHMIND、仙人掌、CHANG YUUとか働いてくれていたね。今は俺が常駐で、あとFIGHT IT OUTのギターのJAYと、この近所で仲良くなったスケボー好きの若いやつが働いてくれてる。


O いざ営業を始めて大変なことなどありましたか?

C 客が来ない月は大変だよね。リアル過ぎるか(笑)。どっか雇ってくれねえかな?って。

O 楽しいだけじゃないと。

C そう!ハードだから現実から目を背け始めているのかもしれない(笑)。

O お店として新しい動きとかはありますか?

C 2023年のどこかでDJ HOLIDAYがshan2用のMIX CDを作ってくれる予定なので、それを販売します。あと、ウチは小さいお店だし客がメニューに飽きちゃうから大体半年に一回くらい業務転換するんだよね。たこ焼き屋からスタートしたけど、焼き鳥、ジャークチキンを経て今はおでんがイチオシです!

O そうなんですね。新メニューってどう考えているんですか?

C リリックと一緒で降りてくるのを待つ(笑)。仕入れに行く時に食材コーナーでぼーっと考えたり。側から見たら結構あぶねー奴だよね(笑)。

O 確かに(笑)。お店のお話に続いてなんですが、2023年の1月11日にアルバムがリリースされますね。今回はソロ名義ではなく、連名ってことですか?

C "CENJU&YAHIKO Presented by DJ Highschool"名義かな。

O この面子になったのはなぜですか?

C DJ Highschoolが下北沢を歩いている時にYAHIKOが如何わしいバーから出てくるところを見掛けて、この面子でアルバムを作ろう!って閃いたらしい。

O そうなんですね(笑)。CENJUさんの作品としてのリリースは久々ですよね?

C 2枚目のソロアルバムが2014年で、その後にCJ&JC名義でもアルバムを出していて、それが2016年。だから約6年振りになるのか。

O 制作はいつ行っていたんですか?

C 実は2021年の11月には完成していて。最近の流れを踏まえてMVを先に出そうという話になって、MVも録り終わっていたんだよね。だけど、カメラマンがばっくれちゃってさ。色んな人に携わってもらって時間を割いてもらっているわけだから、申し訳なくて。で、何だかんだ俺も店の仕事があるから流れていて、ようやくリリースに漕ぎ着けたって感じかなあ。

O 音楽制作活動は続けていたと。

C そうそう。スマホでプリプロみたいなことができることが分かってから、加速していったかな。

O CENJUさん的にアルバムはどんな仕上がりになりました?

C 情緒不安定な感じになってる。俺のアルバム恒例の感情の振り幅が広いっていう。俺って上がり下がりがあって精神的に弱い人間なんだと思うんだよね。一回アルコール依存症の病院に行ったこともあって、その時に脳波を調べてもらったんだ。その時に先生に言われたのは「アルコール依存症の前に躁鬱です。躁が高めに出ていますよ」って。

O 自分の躁鬱に関して、気付いていたりしましたか?LIVEとか観ていても、CENJUさんは盛り上げ役と言うか、そんなイメージを勝手に持っていましたね。

C 10代の頃から何となく気付いてたのかもしれない。LIVEとかは躁の方がバーンって出ていたんじゃないかな。躁があるってことは当然鬱もあって、そう言うときはずっと寝ちゃう。まあ躁鬱はアーティストっぽくて良いかなって思ってる(笑)。

O (笑)。そういう自分自身が現れた作風になっていると。

C そうだね。結構俺は何でもラップで言ってしまう方だと思う。俺が俺が!みたいなこともするし、弱くて情けない自分も曲にできる。ラップで吐露することが嫌じゃなくて。

O ラップが安定剤的な役割なんですかね?

C そんな感じだと思う。自分が置かれている状況を曲にすることしかできないしさ。

O アルバム聴くのが楽しみです。

C うーん、納得してない曲が1曲あるかなあ。

O インタビューでそんなこと言う人初めてですよ(笑)。

C 聴いたら分かっちゃうと思う。全然コイツ乗り切れてねーな、って(笑)。

O フィジカルでのリリースもありますよね?

C あります!やっぱり盤を売ったらそのお金も入ってくるし、CD世代だから現物を絶対出すっていう意地もあるっしょ(笑)。

O 以前と今でラップの作り方は変わりましたか?

C 俺が作品作る時って時間が結構あるタイミングなんだよね。1stの時は無職だったし、今回はコロナ禍で時間に余裕がある時に作ったようなものだし。音楽の事しか考えられない!っていう時間を持たないとアルバムが作れない。だから今も昔も変わっていないと自分的には思う。

O 自身のライフステージの変化が曲に凄く反映されるアーティストもいますよね。

C 俺は4,5年あると曲にできるしっかりとしたトピックができて、それがアルバムに繋がっていく気がする。個人的な意見だけど、コンスタントにリリースしているヤツの作品って重みがあんまりないように思うんだよね。ただリズム取って言葉を乗せているだけじゃん、って思う。聴いていても何の話してるのか分からなくない?

O 似た曲が多くなってくる人もいますね。

C 俺は都市型って言うか街密着型のラッパーだから、東京以外の街の奴に分られちゃったら逆にダセーと思うんだよね。他所の街の奴に「アイツのリリック超良いよな」とか言われたくないと言うか。半径5キロは言い過ぎだけど、仲間とか友達が分かってくれることの方が優先順位が高いんだよ。

O CENJUさんなりのローカリズムと言うか。

C そう。他所の街の奴に格好良いって言われるのはもちろん嬉しいんだけど、分られたくないっていう気持ちもある。「この歌はあの事だよね」っていうフッドの奴らにしか分らないこととかもラップしているから。「これは東京の音楽だから分らない内容だな」って言ってくれた方がしっかり聴いてくれてるんだな、って感じるというか。まあ俺が人間的にひねくれているっていうのもあるんだけど。

O なるほど!ではCENJUさんが凄いなと感じるラッパーはいますか?

C 東京は仙人掌でしょ。あいつ以外いない。東京以外ならHIRAGENかな。HIRAGENはアルバム聴いてスゲーって思った。一緒に曲やりたいんだけどね。

O 実現させて欲しいです!では、インフォメーションなどありましたらお願いします。

C 取り敢えず1/11にCENJU&YAHIKO Presented by DJ Highschool名義で『neighborhood』がリリースされるんで是非。その後も愛染と曲を出すし、仙人掌とも曲をやる予定。R&Bアルバムを作りたいなって考えていて。Jeff Bernatって知ってる?イメージ的にはD'Angeloの最新版みたいなアーティストがいて、格好良いんだよね。こんな感じの作品を出したいな、って。あ、このインタビューの公開っていつくらいだっけ?

O 1月のアタマ予定ですかね。

C shan2で新年会の予約お待ちしてます(笑)。

【INFO】
方南町Shan2
〒168-0062
東京都杉並区方南2-12-26コリンズ38 1F
TEL:03-5913-8754

instagram
@shan2_hounanchou

 

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