OWN INTERVIEW CONTENTS Vol.16 SILENT KILLA JOINT

OWN INTERVIEW CONTENTS Vol.16 SILENT KILLA JOINT

OWN(以下、O) まず、オニオン君の簡単な自己紹介をお願いします!

 

SILENT KILLA JOINT(以下、S) SILENT KILLA JOINTって言う名前でラッパーをやっています。1994年生まれで、今年28歳です。同い年のラッパーだと、MU-TONとかWELL-DONEがいますね。

 

O ラップとYOUTUBEはどっちを先に始めたの?

 

S YOUTUBEの方が全然先ですね。YOUTUBE 2011-12年頃に始めたので、約10年前になりますね。まだYOUTUBERっていう言葉もない頃で。

 

O ちなみにYOUTUBEに関して聞いても大丈夫?

 

S 全然大丈夫ですよ!YOUTUBEに関しては、もはや悪ふざけの趣味的な感じでやっていますね。最近は身内ネタが多くて。今はYOUTUBERっていう意識はないですね。

 

O YOUTUBEを始めたキッカケってあるのかな?

 

S 僕の通っていた地元の中学で、誰かの隠し撮りを悪ふざけの一環としてYOUTUBEにアップするみたいな遊びが流行っていて(笑)。その流れからYOUTUBEをやるのが習慣化されていった感じです。当時、YOUTUBEではヤラセの喧嘩動画をアップするのが人気で、僕らのチームもそれをアップしたら結構バズって。当時で8000再生だったんで、かなり見てもらえたなと。で、その動画のコメント欄に「画質がクソ」みたいな事を書かれて。それが結構ムカついて。同時期に自分と同じような内容の動画をアップしていた人で、綺麗な画質で撮影している人がいたので、どうやって撮影しているのかコメントで質問してみたんですよ。そしたら「デジカメで撮影しているよ」と。で、僕も即デジカメをゲットして、みたいな。

 

O ちなみに今自分はYOUTUBEって言う気持ちはある?

 

S もうないっすねえ。やっていた当時はありましたけど。でもYOUTUBE自体は今も好きなので続けていくつもりですけどね。

 

O YOUTUBEのどういうところが好きなの?

 

S やっぱりエンターテイメントだと思いますし、視聴者の反応を考えながら動画を作ったりすることは面白いですよ。でも楽しんでやる事が大事だと思っているので、楽しめなくなる程追い込んでやるのは違うなあ、と思いますけど。

 

O なるほどね。そこから音楽活動を始めるのはいつ頃?

 

S 最初はYOUTUBEと同時進行で、1819歳の時に音楽を始めましたね。

 

O 元々音楽は好きだった?

 

S 同年代では好きな方ってくらいですね。その頃はめちゃめちゃディグっていたワケでもなく。全然世代じゃないんですけど、義兄の影響で矢沢永吉とか尾崎豊とか聴いていましたよ。親父がLed Zeppelin好きだったんで聴かせてもらったり。もちろん流行りモンも聴いていたんですけど、そういうのは何か小っ恥ずかしくて。

 

O 音楽を始めるにあたってラッパーを選んだ経緯は?

 

S 地元のヤンキーの先輩の待ちうた(携帯コール音)がキングギドラの「公開処刑」やったんですよ。当時ヤンキーやった僕は、ジブさんの声メッチャカッコ良い!ってなりまして(笑)。そこから「STREET DREAMS」聴いて、雷、ライムスターBUDDHA BRANDを聴きまして。特にBUDDHA BRANDのサウンド、フロウはヤバいなって思ってクラいましたね。で、すぐ自分でもラップを初めてみようと。

 

O ラップは高価な楽器と違ってすぐ始められるしね。

 

S そうなんですよね。今のSUSHIBOYSYOUTUBEやっている時期があったんですけど、僕は当時から仲良くて。その中のひとりが同い年で、彼に機材を教えてもらって揃えていきましたね。地元の淡路島はスタジオもないので、まず宅録環境を整えて。もちろん良いマイクとかは買えなかったんですけど。

 

O いざラップを始めてみてどうだった?

 

S 感覚的なことなんですけど、YOUTUBEより自分の喜怒哀楽を表現しやすいな、と感じましたね。よりクリエイティヴな活動と言いますか。あと単純に好きなことだし、面白かったです。

 

O そこからのキャリアはどう積んでいったの?

 

S 最初は姫路サイファーですね。機材もSP-404とか使っていて、あのサイファーはめっちゃレベルが高かったんですよ。そこに通っていたらライブのあるパーティにも声を掛けてもらえるようになりました。

 

O オニオン君の地元の淡路島にシーンはあったの?

 

S あるにはあるんですが、自分の考えとちょっと違うな、思う瞬間があったり。当然と言えば当然何ですが、年功序列があったりして伸び伸びとやりにくい面があったりしましたね。もちろんフッドは好きなんですが、近隣住民の関係で音もあんまり出せないし、人もあんまり来ないですし。

 

O そうなると活動は大阪が多いのかな?

 

S ですね、自然と大阪に出ることが多くなりますね。当時は高速バスと電車で2時間くらい掛けて大阪に通っていましたよ。大阪の先輩方は凄くアツくて優しい方々ですね。アメ村TRIANGLEのマネージャーのMADJAG君のパーティでB-BOYのイロハを叩き込まれました。

 O 作品も多く出してるよね。

 

S EP56枚出していて、アルバムは2枚ですね。次のアルバムも、もうほぼ整ったので年内にリリースする予定で動いています。その他にも色々と仕込んでいますよ。2016年に逮捕されてしまったんですけど、保釈で出てきて。でも刑務所行くのが分かっていたので、急いで何か残そうと思ったんですよ。で、20日くらいで9曲入りのCD-Rにして12000円で販売したらめちゃくちゃ売れて。これで飯食っていけるやん!みたいな。それがキッカケで出所後も毎日曲を書いていますね。

 

O 同年代で仲良いラッパー、アーティストはいる?

 

S 自分とKAKKYSQUAD WORDSと言うクルーを組んでいるんですが、KAKKYは家もチャリで2分くらいの距離ですし、仲良くやっています。他にはMU-TONは同い年でrkemishi君も歳が近いので仲良いですね。MU-TONは刑務所出るまで存在を知らなかったんですけど、UMBも優勝しているし、アルバムで起用していたビートメーカーもヤバい人ばっかりだったので、気になる存在でしたね。

 

O 出所してから毎日曲作りをしているとのことだけど、そのバイタリティはどこから生まれるものなのかな?

 

S 単純にラップが好きやからっていうことなんですけどね。読書好きな人が毎日本読みます、に近いですね。あと、やらないと錆びていくと思うんです。どんな仕事もそうだと思うんですけど、単純にやらないと忘れていくじゃないですか。あと懲役ってラップどころか発声もまともに声も出せないし、ブランクが生まれたなあと感じてしまいましたね。でも懲役では自分と向き合うことができて、今に繋がる芯ができた気がします。今はやりたいラップで食えていますけど、だんだんやりたくないこともやる様になるのは嫌なので、他のことにもチャレンジしている最中です。ビートも作ってみたり。ラップにだけに頼りまくるのも違うのかなと。

 

O こないだ新宿で観たオニオン君のライブが凄く良くてさ。他の若いアーティストよりがっつりカマしていたよね。

 

S ありがとうございます!ライブに関しては、音源を流してその被せだけを歌っているのは良くないな、って個人的に思いますね。最近そう言う人はめちゃくちゃ多いですけどね。自分は好きなアーティストの歌声をしっかり聴きたいと思うタイプなんです。USのラッパーも音源流してライブしていますけど、どうなんだろう?って感じちゃいますね。

 

O 最近MCバトルは出てる?

 

S 実はバトルに関しては最近ほとんど出ていなくて。韻踏合組合のバトルイベントはタイミングさえ合えば出ようと思っていますね。週末はライブも全国呼んで頂いていますし、色んなビートメーカーと曲を作っていると時間が足りなくて。今は音楽でやりたいことが多いんですよね。さっき話したビートメイクもそうですし、楽器もめっちゃ楽しいんですよ。

 

O 楽器も弾くんだね!

 

S シンセとギターの練習をしていますね。面白いですし、自分のビートメイクにも活かせる気がします。最近はArμ-2君とKAKKYと集まって曲作ってますね。音楽製作はやっぱり楽しいですよ。

 

O MU-TON君とrkemishi君のインタビューした時も「この後スタジオ入らない?」とか2人は話していて、本当に音楽が好きなんだろうなって思ったよ。

 

S そうですね。やっぱり好きな物事があるのは素晴らしいし、好きでやり続けている感じですね。韻踏合組合の皆さんはお世話になっているし、常にラッパーのことを考えてくれているので恩返しができたらと。あと戦極MCバトルに関しては第22章で決勝まで行ったのに、その後全然誘ってくれないんですよね。俺の試合が面白くないからなんですかね(笑)?

 

O 誘われてないんだ。何でなんだろうね(笑)。

 

S 自分はバトルであんまり人を貶さないんですよ。もちろん所謂“バトルライムみたいなモノは使いますよ。「お前のコメカミに銃口突きつける」とか言われたら「かわして背後立つから首元気ぃつけとけ」とか。でもステージ上で対戦相手の秘密を暴露をするみたいなスタイルは良くないな、と思っています。前にCIMA君と対戦した時にめっちゃDISり合ったんですよ。試合自体はめちゃくちゃ盛り上がったし、皆んなにも最高やった!って言われたんですけど、俺自身はCIMA君のことめっちゃ好きやしな……って。嫌いじゃないのに嫌なことを言うのは心に良くないなって思っちゃいましたね。バトルの現場に違和感を覚えたと言うか。ライブとDJのパーティの方が今の自分は楽しいし、合ってますね。

 

O ラッパーキャリアとして、バトルよりも音源とライブの方へって感じのタイミングだね。

 

S そうなんです。もっともっとクオリティを上げて良質なものにして行きたいですね。それは音源とライブだけじゃなくて、リリースの方法も凝ったやり方をしたいです。コラボレーションに関しても、友達もしくはこれから友達になるであろう人たちと曲を作っていきたいですね。

 

O その方がポジティブなモノが作れる気がするよね。

 

S ですよね。なので、いつでもRECができるように家の環境を整えていますね。遊びに来て、レコード買いに行って、そのままサンプリングしてビートメイクできて、ラップしてレコーディングもして、っていう。結構クリエイティブにやっていきたいんです。ここ2年位、色んなスタジオでRECさせてもらってきたんですが、元々ひとりでやっていたので家でやる方が調子が良いんです。それと、製作に関しも一緒に曲をやるなら集まって作りたいですね。言いたいことも言い合えるから、より良くなると思うし。音楽はドラマチックであるべきだと思っているんで。

 

O なるほどね!では、眼鏡に関しての話になるんだけど、オニオン君って昔から眼鏡を掛けているイメージがあって。

 

S 眼鏡は好きですね。若干目が悪いんで、眼鏡は良く使いますし、いくつか持っているので付け替えたりもします。

 

O OWNに関しては#08のクリアブラウンを選んで使ってくれているよね。

 

S 昔の新聞記者さんって、ハンチングにこういうデザインの眼鏡掛けていませんか?そのイメージがめっちゃ好きで。レトロと言うか、クラシカルと言うか。そのイメージにOWN#08はピッタリでしたね。あと、今までは黒の眼鏡を掛けることが多かったんで、このブラウンも凄く綺麗で良いなって思ったんです。フィット感もバッチリで、頭を動かした時も全然ズレないし、耳の後も痛くならないです。

 

O ライブとかでも使えるかもね。

 

S 周りの友達にも似合ってる、と言われて評判良いです。この前、『街録ch』に出た時もこのOWNの眼鏡だったんで、「どこの眼鏡ですか?」ってDM来ましたよ。しっかりOWNのリンクを送っておきました(笑)。

 

O 最高!ありがとう(笑)!

 

S お世辞とか抜きで愛用品ですね。

 

O では最後にインフォメーションなどあったらお願いします!

 

S 秋頃に3rdアルバムを出します!実はタイトルももう決まっていて。SILENT KILLA JOINTを日本語訳した『静寂麻巻』の予定です(笑)。dhrmaとの2枚目も作ってるし、ジェミニ君(GeminisAzul)っていうビートメーカーともEPを出す予定ですね。KAKKYと僕のクルーのSQUAD WORDS名義のアルバムも全曲Arμ-2君プロデュースで出す予定です。

 

O 色々同時進行で動いてるねー!

 

S そうですね!楽しみにしてもらえたら。あ、あとMU-TONと一緒に作品を作っているんですが、半年前に中断して一向に進んでないので、どうなるかなって感じです(笑)。

 

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